「クロサコ」って知ってる!?

クロサコ」という言葉をご存じですか?
また、「クロサコ」って何のことだと思いますか、と聞かれたらなんと答えますか?

人の名前、魚の名前、ドラマの略称・・・?

「クロサコ」とは「黒迫」と書きます。

そしてこれは、宮崎に存在する歴史のある呼称のひとつです。

もしかして「黒迫通り」のクロサコ?

よく知ってるね!今ではあまりなじみのない名称だけど、大正10年の地図には「黒迫町」という町名も存在しているんだよ。

へぇ!町があったんだね!

さて、この「クロサコ」は現在「黒迫通り」として名前を残しています。

そして「黒迫通り」がどこにあるかというと。

中央通を抜けてマルショクの前を通り過ぎ、横断歩道を渡って・・・

中央通りの延長線なんだね。

以前は現在の中央通りも「黒迫通り」と呼ばれていたんだよ。

「黒迫」はとても古く、歴史のある呼称です。

その歴史はなんと、約一千年!!

えー!一千年!?

誰かに言いたくなる!マメ知識

「小戸別府(上別府の古名)はイザナギノミコトの禊祓の中央にして、その[御位の境]から[位の境(くらいのさかい)]そして[くらいざこ]となり、[くろさこ]と訛って[黒迫]となった」
そしてこの[位境]の呼称は一千年以上前に存在したと八幡神社の縁起にあるとのことだが、その真偽はともかく[黒迫]がかなり古い呼称であることは間違いない。

「田代学著『地図からみた宮崎市街成立史』」より引用

イザナギノミコトは『古事記』や『日本書紀』に登場する神話の男神だよ。

それ、歴史の授業で習った気がする!

アマテラスやスサノオなどの多くの神の父神で、神武天皇の7代先祖とされているんだよ。

『クロサコ』ってそんなすごい神様にまつわる呼称なの?今度通る時ドキドキしちゃう。

さて、そんな古い歴史を持つ「クロサコ」ですが、現在ではあまり知られていないのが現状です。
一説には、町名改正のときに「黒」の文字が縁起が宜しくないということで外された、という説もあります。

一千年近い歴史をもつ[黒迫]の呼称を冠した町名は消失し、中央通と矢ノ崎交差点を結ぶ[黒迫通線]の名称は一般にはあまり知られてはいない。せめてその道路標識だけでも作り、歴史ある黒迫の呼称を残して欲しいものである。

「田代学著『地図からみた宮崎市街成立史』」より引用

「クロサコ」の呼称は残していきたいよね。

うんうん、賛成!まずは初めに黒迫通りを歩いてみるよ!

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